十喜和苑の製作

都立江戸川技術専門校(3階)の屋外展示スペースには、
今までエクステリア科で習った技術を生かし、生徒自身が設計・製作した作品が並ぶ。

我々10期生も「造園設計の時間」に種々検討し、ココに作品を残すことにした。
土地のスペースは、幅:約11.5m 奥行き:約2mである。
欲張りな我々は、このスペースに下表の内容を作ろうと話が進んだ。

ちなみに十喜和苑とは、我々「10期生が製作した庭園」である。

NO 項目           施工内容
門扉  門扉 : アルミ成型品(W:1600 H:1400)観音開き
 外壁 : ブロック5段 タイル貼り
 基礎 : I型(W:170 H:300)型枠仕上げ
 備品 : ポスト・門灯付き
木工関連  パーゴラ    : W1500  H2000  D1800
  トレリス      : W1720  H1200
 テーブルイス   : W1200  H750    D1000
待合い  茶室向け  W1200  H2000  D800
ガーデニング  枕木5本設置 お花など植栽  トレリスに花鉢
桂垣  W3600  H1500
 今では、桂垣の製作は困難と言われている!
造園  つくばいの設置 敷石設置 松・竹などの植栽
完成図書  上記の設計資料と完成写真


完成写真


門扉完成


パーゴラ・トレリス


待合いと桂垣


桂垣


待合・パーゴラ・造園など


枝折戸・テーブルなど


つくばいと金閣寺垣

十喜和苑の実績記録
***工事着工前***
2000年
10月11日
 各自が何を製作したいかを話し合い、各自で計画図を書く。
10月25日  全体図を黒板に記載。
 工事分担を決め・各班の責任者と担当者を決定。
 各班毎に設計を着手・工程表の作成・材料の積算実施。 
11月08日  各班毎に設計図面を作成・積算確認。
11月12日  各班毎に材料表(積算)を木材・ブロックなどに区分し
 先生に提出。(11月20日に材料を手配していただく)
12月01日  各班の材料が順次入手。
***工事開始から完成まで***
2000年
12月04日
 各班の責任者から、工事内容の説明実施。
 工事日誌は、屋外工事と内作作業に分けて作成とした。
 本日より作業開始。
12月13日  各班の作業状況を責任者から報告。
 ガーデニング・桂垣・造園が予定より遅れている。
12月14日  待合は一階の木工所で製作したが、この日に3階に全員
 で運びあげた。
 造園の先生から、桂垣製作・竹穂の設置について指導を受ける。
12月15日  ブロックに貼るタイルの施工について先生から指導を受ける。
 待合の場所と桂垣のバッテングがない様に調整した。
12月19日  パーゴラ・トレリス・つくばい・桂垣前面の竹穂が完了。
12月20日  待合設置・植栽検討。
12月22日  ガーデニング・造園も完了し、予定通りに完成。
 17時30分から完成祝い・追い出し会(修了)と忘年会を実施。


製作写真のご紹介


門扉の測量1


門扉の測量2


門扉測量3 (水平を出す)


門扉の基礎


待合い屋根の竹





桂垣の製作方法(概要)


プロに学ぶ「竹垣づくり」(吉川 功著) を専門校時代に購入したが、
この桂垣の製作方法は載っていない。
京都の桂離宮が明治時代に離宮になってから、
外囲いとして作られた桂垣は、最も手間のかかる高価な竹垣である。
細い竹穂を芯として、上部に斜めにそいだ太竹半割の押縁を縦に掛け、
長く突き出させた形が大きな特長である。と書かれている。

ココでは、専門校で学んだ「桂垣」の製作方法について、説明させていただきます。


桂垣の製作図面


桂垣のL鋼設置


L鋼に垂木を木ネジで止める 桂垣の裏側は割り竹


竹穂の餡子は縦に入れ込む  竹穂90cmを横に入れて押さえ板で止める


完成の桂垣


桂垣の必要な材料と備品

1:垂木 2:L鋼 3:孟宗竹の竹穂 4:忍び竹 5:仮の押さえ板
6:押縁 7:玉縁 8:釘・木ネジ 9:針金・シュロ縄 10:ブロック
11:セメント・ジャリ(基礎用) 12:水平器・下げ振り・キリ など




                              製作概要

   1:L鋼に垂木を沿わせてた柱(杭)を45cm間隔で設置する。
   2:裏壁は割り竹を横に配置し柱(杭)に針金で一枚ごと止める。

   3:竹穂を90cmにそろえて切断しておく。これを桂垣の表面に使用する。
     竹穂の根元側から45cmまでの間に出ている枝葉や穂先は切り落とし、垣根の餡子として使用する。

   4:穂先の元をそろえて垣根に下の方から横に並べ、垣根に設置した「仮り押さえの板」で止めていく。
     穂先の根元は、外から見えないように垣根の内側に入れる。
   5:竹穂を入れ込んだところは、45cm毎に忍び竹
(表面は竹を割った内面となる)を設置して約10cm間隔で、
     下から順番に釘で柱(杭)に止める。竹穂は10cmの間に5〜6本入る事になる。
     竹穂は、ますっぐでないため水平になるように修正する。
   6:150cmの高さまで竹穂を入れて、上に出っ張った餡子を切りそろえる。

   7:天端に垂木を打ち付け、玉縁を垣根の長さに切り垂木の上に載せて釘で打つ。
   8:縦の押縁上部を丸く削り、垣根の両側からの飾縁にシュロ縄で飾り結びをする。
   9:両サイドの柱に3本の押縁を飾結びで止める。上部の玉縁と飾縁を飾り結びする。








江戸川技術専門校「エクステリア科の記録」に戻る

このページトップへ  「いわおの部屋」トップに戻る


  07年03月31日   制作 大野 巌